日時:2018年10月28日(日)(大会前日)13:00〜17:30
場所:仙台国際センター会議棟2F大会議室「萩」アクセス
(宮城県仙台市青葉区青葉山)
テーマ:「平成30年7月豪雨」に関する理解の現状と今後の課題
コンビーナー:中村尚(異常気象分析検討会),竹見哲也(気象災害委員会),坪木和久(メソ気象研究会)
内容:
気象庁が「平成30年7月豪雨」と命名した未曾有の豪雨災害が、2018年7月上旬の梅雨末期に発生した。3日以上に及ぶ大雨、最大1800mmの総降水量、九州から西日本、さらに岐阜県に至る広域で観測史上1位の降水量を観測するなど、これらの特徴はこれまでの豪雨とは性格を異にするきわめて特異なものであり、甚大な水害や土砂災害をもたらした。この豪雨については気象学的な意義だけでなく、大災害という観点から社会的に大きな問題となっており、気象学のコミュニティはこの現象についての社会に説明する責任を負っている。その説明のためには、気象学・気候学的に多様な角度からの調査・検討が必要である。その一環として開催する本研究会では、遠隔影響など大規模循環場、総観気象場、メソ降水系、水文学、地球温暖化との関係、さらに予報の現場からの知見を集め、その理解と説明を試みる。
プログラム:
13:00-13:10 「開会挨拶・趣旨説明」
13:10-13:40 中村 尚(東京大学)「広域豪雨をもたらした大規模大気循環の特徴」
13:40-14:10 坪木和久(名古屋大学)「雨をもたらした総観場における水蒸気輸送について」
14:10-14:40 竹見哲也(京都大学)「平成30年7月豪雨のメソスケール大気環境場と降水系の発達」
休憩
15:00-15:30 中北英一・山口弘誠・小坂田ゆかり(京都大学)「気象レーダー等から読みとれる平成30年7月豪雨の特徴とその将来頻度変化の解析」
15:30-16:00 (調整中)(気象庁)「平成30年7月豪雨に際して予報の現場が考えたこと、行動したこと(仮題)」
16:00-16:30 渡部雅浩(東京大学)「地球温暖化は平成30年7月の豪雨・猛暑にどう影響したか」
16:30-17:00 高薮 縁(東京大学)「2018年7月豪雨の降水特性と後方の上層トラフの効果について」
17:00-17:30 総合討論
※発表タイトルは,予告なく変更する場合があります。また、講演時間は若干前後することがあります.
※本研究会の開催に当たっては、日本学術振興会Belmont Forum国際共同研究「気候予測可能性と地域間連関」採択課題「季節?10年規模の地域間連関が気候予測の改善へ向けて持つ潜在的可能性(InterDec)」(代表:中村尚)から支援を得た。
連絡先:坪木和久(名大宇地研)
E-mail:tsuboki@nagoya-u.jp(@は小文字にしてください)
最終更新:2018.8.27